国内出張には欠かせない新幹線予約を出張者の皆様はどのように行っているのでしょうか?いつもの予約方法ではなく、他の方法の方が出張者によってはよりお得で、使い勝手も良いかもしれません。そこで本記事ではJR各社が提供している乗車券の種類や予約方法について解説します。
出張での利用が想定される主な新幹線の乗車券の種類は次の通りです。
指定席特急券は乗車券と合わせて利用します。乗車券とは別に発券される場合と、乗車券と一体となって一枚で発券される場合があります。
指定席特急券は、その文字通り乗車する新幹線の座席を事前に予約するものです。乗り遅れた場合も当日に限り、後続列車の自由席に乗車することが可能です。
なお、グリーン車を利用する場合は、全席指定なので指定席券の購入が必要になります。
また、JR株主優待券を利用することで割安で乗車することも可能です。株主でない場合も金券ショップ等で株主優待券を購入し、みどりの窓口で優待割引を利用することが可能です。
自由席特急券は、指定席車両には乗車することはできないので自由席車両が満席の場合は、空席が出るまで立った状態で乗車するか、後続列車を待つことになります。価格は指定席特急券よりも若干安い設定になっています。
6枚綴りで3か月間有効という販売ルールが基本となっており、通常の指定席特急券を購入するよりも割安で乗車することが可能です。回数券のままでは自由席にしか乗車できないため、予め回数券をみどりの窓口や券売機に通して指定席を予約する必要があります。
金券ショップでばら売りされており、出張者だけでなく一般の方も広く利用していたチケットですが、JR各社が2020〜2021年を境に順次廃止しはじめ、2022年3月には全線で廃止となりました。すでに有効期限も過ぎているため、現在は利用することは出来ません。
インターネット予約限定でお得に購入できる切符です。利用区間や時期、販売期間や変更取消のルールについて通常の切符よりも制限が付くことが多いのですが、その分お安くなっています。
JR各社と企業が直接契約することで利用が可能な割引料金です。
企業専用ページが用意されるので、その専用ページから予約を行います。会社請求になるため、出張者は立替精算がなくなり、手続き負担が減る点がメリットと言えるでしょう。
新幹線の券種ではありませんが、新幹線とホテルがセットになったお得なパッケージプランもあります。ホテル予約が必須であったり、片道利用や便の変更ができないといった制約はあるものの、そうした点に問題がなければ出張手配の選択肢のひとつとして有りでしょう。
ただし、新幹線やホテルの個別手配とは違い、キャンセル料の発生日が早かったり、総額の○%がキャンセル料として発生する点は注意しましょう。
新幹線の乗車券のタイプがいくつかあることは分かりましたが、これらはどのように手配することが出来るのでしょうか。新幹線の予約方法は様々ありますが、主なものを紹介します。
駅の窓口や券売機で乗車券と指定席券を購入します。最近ではインターネット予約の増加に伴い、窓口が減少しています。混雑する時間帯は、長蛇の列に並ぶことになるので時間の制約のある出張時の利用に適しているとは言えないでしょう。
参考:えきねっと
個人名義でインターネット会員登録をして、本人名義のクレジットカードで決済します。会社貸与の携帯電話とコーポレートカードがない場合は、プライベートの携帯電話番号やクレジットカード情報の登録が必要になるため、立替精算が発生します。
支払面での課題はありますがは手間がかかりますが、インターネット予約の利便性は高く、乗車の際もICカードやアプリ等でチケットレス乗車も可能です。
企業がJR各社と法人契約を結び、新幹線を手配します。法人契約には契約条件が課せらるため、年間の利用額やクレジットカードの年会費等をクリアできるかを事前に確認しなければなりません。
出張者にとっては、立替精算もなくカードでのチケットレス乗車が可能になるため効率化や満足度の向上を見込めるでしょう。
参考:法人で入会をご検討の方へ | JR東海エクスプレス・カード、e5489コーポレートサービスへの入会をご検討の法人様
旅行代理店の店頭やウェブサイトで予約します。旅行会社では安く手配できると考えがちですが、新幹線のみの手配の場合は、定価に加えて取扱手数料や郵送料が発生することもあり、割高になります。
宿泊付きのパッケージプランであれば、お得に手配出来ることもあるので他の予約方法と上手に使い分けるといいでしょう。
旅行代理店と法人契約を結び、メールや電話で依頼して予約します。チケットの発券や郵送にかかる日数、各種手数料の発生や営業時間の制約は避けられません。出張管理においても、出張毎の精算が必要な場合やメール、書面の管理が必要なため、出張者の立替は発生しないものの、業務効率は落ちるでしょう。
BTMサービスを提供している旅行会社やDX化を展開しているクラウド系の会社と法人契約を結び、企業専用ページから予約します。
BTMとはビジネストラベルマネジメント(Buisiness Travel Management)の略称で、日本では出張予約・管理サービスを指します。
国内出張では、業務効率化を見込めるクラウドBTMサービスの利用がここ数年で一気に伸びています。提供会社によっては、有人対応も可能になっており、各社サービスに特色があるので比較してみましょう。
クラウドBTMサービスについては以下をご覧ください。
新幹線の手配方法について紹介した方法を表にまとめました。
予約方法 |
みどりの窓口 券売機 |
JR各社ウェブ (個人) |
JR各社 法人契約 |
旅行会社 (個人) |
旅行会社 |
クラウドBTM |
契約者 |
出張者 |
出張者 |
企業 |
代理もしくは出張者 |
企業 |
企業 |
予約者 |
出張者 |
出張者 |
出張者 |
代理もしくは出張者 |
代理もしくは出張者 |
代理もしくは出張者 |
予約媒体 |
窓口 券売機 |
ウェブサイト |
企業専用ページ |
窓口 |
メール |
企業専用ページ |
利用料 |
– |
– ※一部サービスは有料 |
有料 |
発券手数料 |
発券手数料 郵送料 |
発券手数料 郵送料 |
精算方法 |
クレジットカード |
クレジットカード コンビニ決済など |
企業一括精算 |
クレジットカード |
企業一括精算 |
企業一括精算 |
管理機能 |
– |
– |
△ 新幹線のみ |
– |
– |
○ 出張全体の管理が可能 |
変更・取消 |
窓口 券売機 |
マイページ |
企業専用ページ |
旅行会社または窓口 |
旅行会社または窓口 |
クラウドBTMまたは窓口 |
新幹線での日帰り出張が多い企業では、JR各社との法人契約が業務効率化や出張者の満足度の面からコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。ただし宿泊を伴う新幹線出張が多い場合はパッケージプランを利用する方がコスト削減には繋がりやすく、クラウドBTMでパッケージプランを手配出来れば、出張の一元管理も可能になるため、全体最適は取りやすいと言えます。
旅費削減によるコスト削減よりも飛行機や宿泊も含めた出張業務全体の効率化によるコスト削減を目指す場合は、クラウドBTMサービスの利用を検討しましょう。サービス会社によっては、初期費用や月額利用料がかからないBTMもあるので、自社が求める機能と利用料を見極めることが大切です。
ここまで新幹線の券種や手配方法について解説しました。新幹線と言えど、券種や予約方法は様々です。予約や変更、チケットレス乗車といった利便性を優先するとJR各社のインターネット予約に勝るものはありませんが、出張は新幹線だけではなく、宿泊や飛行機の利用もあるという企業は多いのではないでしょうか。管理や申請も含めた全体効率やコスト削減を考えると、インターネット予約とクラウドBTMの併用をすることでバランスが良くなるかもしれません。
管理部門と出張者にとって、最も効率的な手配方法は何かを検討すると、最適な手配方法の選択が出来るのではないでしょうか。
国内出張の手配方法の解説は以下をご覧ください。
国内出張の手配はどれが合ってる?yes/noチャート付きで解説します。
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