出張においては、新幹線や航空券などの移動費用や宿泊施設などが発生します。また、多くの企業では出張日当を活用しています。これらの移動交通費や宿泊費用、出張手当は、「旅費」として経費処理することが一般的です。
旅費に関しては、新幹線や航空券など金額が大きいものは会社側で負担するのが一般的ですが、それ以外の費用については出張者による立替が一般的です。そして、出張者が立て替える場合は、精算申請することで、立替費用が支給されます。
この記事では、出張者が旅費を立て替えた場合の旅費精算方法や旅費精算書に記載すべき項目について解説します。また、おすすめの旅費精算テンプレートを紹介します。
出張においては、現地での接待やタクシー移動、書類印刷など、出張者による費用の立替が一定程度発生します。その場合の旅費精算の流れを整理します。
出張にあたっては、出張前に申請を行うことが一般的です。この段階で出張目的及び想定しうる出張費用を提示し、出張の合理性を判断します。また、事前に出張申請を行うことで発生する費用も想定でき、後々の出張精算がスムーズになります。
出張で実際に発生した費用を旅費精算書に入力します。必要事項の記入漏れや入力間違いがあると、経費処理が行われないので慎重に入力しましょう。なお、出張後に精算書を作成すると抜け漏れが発生しやすいので、出張中に随時記載することをおススメします。
また、出張精算にあたっては領収書の添付が必須になるので、忘れないように取得漏れがないように気を付けましょう。
出張精算書に誤りがなければ、経理部門が確認のうえ精算処理し、出張者に立替費用が支給されます。なお、会社によっては経理部門への提出の前に上長によるチェックが入る場合もあるので確認しましょう。
出張旅費精算書には下記のような項目が必要になります。
①基本情報
出張に関する基本的な情報を入力します。
②宿泊料金・日当
国内出張においては宿泊料金が日当に含まれるケースがよくあります。そのため、入力欄は、後述の交通費・その他費用と分けて設けることが一般的です。
③交通費・その他費用
交通費やその他費用は時系列で記載する形式が一般的です。交通費であれば、利用日、交通手段、利用区間、金額を記載します。また、交際費等に関しては備考欄に目的を記載します。
申請者の申請内容が出張旅費規程を満たしているかを確認しましょう。具体的な確認点は以下の通りです。
申請書に記載の情報が不十分だと、経理部が会計仕訳がスムーズにいきません。例えば、現地で借りた施設等が社員との打ち合わせで使用した場合は「会議費」になりますが、お客様との打ち合わせで使用した場合は「交際費」に該当する場合、申請書に貸会議室利用とだけ書いてあると、経理部では判断ができず、出張者に確認をとる必要が発生します。
出張者が日当を把握していないことは多々あります。例えば、日帰り出張と宿泊出張で日当が異なる場合に誤った日当を入力しているケースが想定されます。旅費精算書に出張者自身が日当を入力する場合は、日当が正しいか確認しましょう。
旅費精算で記載すべき項目は、原則、国内・海外による差異はありませんが、海外出張の場合、下記の点については注意する必要があります。
海外では、出張者による旅費の立替が発生することが多いです。立て替えた場合は、当然、現地通貨での支払いになるため、旅費規程に基づいた為替レートが用いられているか確認する必要があります。
海外出張においては、宿泊費用は実費精算となり、日当は別に支給されるケースが一般的です。そのため、旅費精算書には宿泊費と日当が混在する形になるので記載漏れがないか注意しましょう。
海外の出張経費精算について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
海外出張における経費精算のポイントを解説。精算が楽になる方法も紹介。
出張者のために企業が用意する旅費精算書は、上記の注意点を考慮したフォーマットである必要があり、ゼロから作成するのは大変です。
そのため、既に完成している旅費精算書をベースとするのもよいでしょう。ここではおススメの旅費テンプレートを紹介します。
マネーフォワード クラウド経費が提供する旅費精算書のテンプレートです。複数のタイプがあるので、自社に合ったテンプレートを活用ください。
https://biz.moneyforward.com/expense/templates/settlement/travel-expenses/
三富株式会社が提供する旅費精算書テンプレートです。海外向けに為替レートが組み込まれている点が特徴です。
https://mitsutomi.jp/business-trip-sheet-14574
出張精算は、出張者にとって非常に負担の大きな業務の一つです。スムーズな精算が行えるよう旅費規程や精算申請フォーマットを整備しましょう。
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